
今日、2016年10月16日は満月です。
満月や三日月を想像するとき、
どんな色の月を思い浮かべますか?
青白い月、白い月、黄色い月、オレンジ色の月、 赤い月、、
よーく観察すると、
月の色って、日によって変わるんです。
月の色がその日によって変わるのは、
月が昇った高さや大気中のチリや物質が多さなどによるものと、光の屈折の現象です。
光の屈折は、色彩検定にも出てきますね。

通常は、低い位置、つまり地面や水面に近いところにある月は赤みがかって見えます。
青よりの短波の光は、チリやほこりが多く含まれる大気の中を通ることができずに散ってしまうので、
地面や水面に近い位置では赤よりの長波の光がより多く届くためです。
黄色に見えるときは、長波の赤と、中波の緑あたりまでの光が届いているときですね。
逆に、高い位置にある月は、大気から離れれば離れるほど
青よりの短波の光が大気中の物質に邪魔されずに光が届きやすくなるので、
青白く澄んだ月が見えるんです。
大気中の物質は季節によって量が変わるのこで、春・夏の方が赤みがかった月やオレンジの月が見えやすくなり、
空気がきれいな冬場の方が、青白く澄んだ月が見えやすいです。
風が強い日のあとも、大気中の物質が減るので月は青白い色に寄るそうです。
この現象は、月だけでなく星でも起こります。
天体と色の関係は科学的に説明できる物理的な現象なのに、
神秘も感じさせてくれて、おもしろいですね。

ちなみに、赤い月というと皆既月食がよく知られてますが、皆既月食のときは月の高さに関係なく、
太陽と地球と月の並びの関係で
太陽から照らされてできた地球の影が月にかかり、月が赤く見えます。
次に日本で観測できる皆既月食は2018年1月31日です。